・11/10 「矢が刺さる(逃亡者おりん)」
昨日は「おりん」の撮影でした。しかも、矢が体に刺さります。
その方法は、映画村のイベント「映画の秘密 うそ・ほんと」で
御覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、ピアノ線を使います。
体と着物の間に「木の板」を動かないようにしっかりと固定します。
その板の真ん中に釘を打ち、その釘にピアノ線の片端を括り付けます。
そのピアノ線を 矢に通して、もう片端をカメラに映らない場所から強く引っ張ります。
そして、「弓」を使い「矢」を放ちます。
そうすると、飛んできた矢は 私の体に固定した板に突き刺さるというわけです。
ちなみに、昨日の数日前にも「矢が刺さって」おります。
こちらは、同じ「おりん」の話違いで 第10話の中で「美濃吉」という役で出演しておりますが、
こちらも悪い奴らの放つ矢が刺さるんです。
この話では、私は宿屋に押し込みに入るのですが、
おりん(青山倫子さん)にあっと言う間にやられてしまいます。
その後、宿屋を後にしますが、悪い奴らが現れて・・。
その撮影現場で、久しぶりに若林久弥さんとお会いして、嬉しかったです。
以前に一緒に競演した教育映画「元気あります」の話で盛りあがりました。
また、現場でお会いしましたら よろしくお願いいたします。
(11/10/2006)
・10/10 「仙台で玉すだれ」
10月 6日から 8日まで、仙台へ行ってきました。
7・8日の「ナショナル・パナソニック・フェア」会場での玉すだれの公演です。
私の他には 「ガマの油売り」と無料写真撮影に参加の「お姫様」と
メイク・衣装の着付をやってくださるスタッフと一緒の 四人グループの旅です。
ちなみに私は今回初めて東北の地に足を踏み入れます。
(東京より以北は 北海道しか行ったことがありせんでしたので。)
6日の朝に伊丹空港に集合。そして、仙台へ・・。
この日は 朝からすごい雨で、飛行機が飛ぶのかと心配でしたが、
予定時間通りの離陸でした。しかし、とにかく天気が悪い。
雲を越えても 気流が悪いのでしょうか、詳しいことはわかりませんが、
ずっと飛行機は揺れっぱなし。何度も無重力のような感じがやってきて、
仙台空港に着いた時には私は歩けはするものの、頭は痛く 半分吐きそうになっておりました。
仙台に着いても やはり雨。
しかも、後で知ったのですが、この日、関東から東北にかけて天気がかなり荒れていたようで、
各地でいくつも「注意報」「警報」が出ていたようです。
タクシーで会場に向かい、そこでの下見・リハーサル・当日の予定の確認。
その後は、みんなでホテルでチェックインです。
近くのお食事処で、美味しい海の幸を テーブルの真ん中の炭火で焼いて、頂きました。
そして、ホテルに戻り、おやすみなさ〜い。
7日です。やはり、朝から大雨。
10時から展示会場が開きますが、天気のせいでお客さまの足もいまいちのようで・・。
しかし、昼すぎになり 雨も上がりますと、さすがに「ナショナル・パナソニック・フェア」、
かなりのお客さまがお見えになりました。
「お姫様との記念撮影」「ガマの油売り」「玉すだれ」、そして三人そろってのミニお芝居。
どれも、たくさんの方に見て頂いて嬉しく思っております。
8日は日曜日。朝から、前日に増しての大賑わいでした。
子供達がはしゃぎ廻り、大人達が商談を進める。
スケジュール的に 少々ばたばたして忙しくはありましたが、本当に楽しい一日でした。
テレビの「県民性」を扱ったある番組で 「一番親切な県は宮城県」だったと誰かに聞きました。
なるほど、そうかも知れません。
移動中のタクシーの中でも 運転手さんに親切にいろいろと教えていただきましたし、
会場のスタッフやお客さまもとても優しく接してくれました。
仙台のみなさん、ありがとうございました。
最後に、感動した事。それは、会場から仙台空港に移動中にタクシーの中から見た景色です。
前方には 高い建物もなく 山もなく、空が映画のワンシーンのように一面に広がっていました。
京都では回りを見てもビルや山があり 普段そういった圧迫感がある中で生活しているためか、
この景色がとても印象深く残っております。
(10/10/2006)
・10/03 「8人乗りワゴン(太閤記)」
昨日、太閤記の撮影に滋賀県竜王町まで行ってきました。
撮影自体は朝の 9時に出発しているのですが、私の出番はナイトのみ。
ということで、会社(撮影所)を 15:30に追加出発です。
私と一緒に追加出発をする人は誰もいないので、ロケバスに乗ってという事は考えられません。
どうやって 現地に行くんだろうと思っていたら、なんと・・。8人乗りのワゴンです。
広々とした大きなワゴンに 運転手の方と、私一人だけ・・。なんと贅沢な移動なんでしょう・・。
こんな事って まずないことなので、日記に書いてみました。
それから、今日は、オープン(映画村)での夜間撮影。
現場で、村上弘明さんに「木下の家来役の川鶴です。」って挨拶に行きましたら、
「木下の主(あるじ)の役の 村上です。」って返事をしてくれました。
(ちなみに、村上弘明さんは 「織田信長」の役です。)
以前に「銭形平次」の撮影で 私が村上さんに大変御世話になったことを、覚えていてくれているのでしょうか。
その返事のユーモアさに 本当に嬉しくなりました。村上さん、ありがとうございます。
さぁ、撮影です。信長の本陣で私が中村橋之助さん(木下藤吉郎)に話します。
「小谷のお市の方さまより、このような物が届いております。」
何度目かのリハーサルの時、セリフが ろれってしまいました。
すると、中村さんが「お市のさまって言いにくいよね。」
私が言いにくく思っていることを 見抜かれてしまっています。
中村さん、恐れ入りました。
(10/03/2006)
・07/10 「一億五千万円(科捜研の女)」
昨日、警察官の先導で「一億五千万円」を運びました。
と言っても、もちろんドラマでの事。よくある撮影では、ジュラルミンケースの中は「空」。
ところが、昨日は少しばかり「かって」が違いました。
ケースの取っ手を握って持ち上げようとすると、
・・・?
とにかく、重い。
「千両箱」とどっちが重いって?う〜ん・・
大きさが全然違うので はっきりとわからないが、昨日持った感覚で言うと、
「一億五千万円入りのジュラルミンケース」の方が相当重く感じた。
「一億五千万円の重さ」などと言う、今まで想像すらしなかった事に感心しているうちに、
本番になってしまいました。
「万が一の事」があってはいけないと、そのケースを右脇に両腕でしっかりと抱えて、
銀行マンの私は会社の中へ入って行きます。
さて、次のシーンです。ケースをテーブルの上に置いて そのケースを開けてびっくり。
ケースの中には、単なる「おもり」が入っていたわけではなく、それらしき札束がびっしり。
一束が百万円。そして、その束 十束で、また大きな束になっている。
つまり、大きな一束が「一千万円」。
いっせんま〜ん!これが、全部本物だったらなぁ〜〜!!
装飾さん(小道具さん)も 大変だったろうな・・。
もちろん、全部が本物お札ではない。札束の一番表と一番裏には 本物。
その間は、お札の大きさに切った紙がお札代わりである。
「一億五千万円」が入ったケースが二つ。つまり、「三億円」。
つまり、お札と同じ大きさの紙を 約三万枚作る。
札束にするので、紙の大きさが不揃いだと 非常に目立つため、
わりと正確に紙を切り揃える必要がある。
その三万枚の紙を、百枚毎に束にして、その束 十束で、また束を作る。その大きい束が 全部で三十束。
気の遠くなるような作業である。
装飾さん、お疲れさまでした。
(07/10/2006)
・06/15 「三輪スクーター(科捜研の女)」
先日、次回シリーズの第2話の撮影をしてきました。「輸入食品店店員」の役です。
撮影の数日前に台本をもらって読んでみると、
バイクに乗って 食品をイタリアレストランに配達しているシーンがあるではないですか。
以前に「おみやさん」と言うドラマの中でタクシー運転手の役の撮影に苦労したことを思いだしました。
ある意味、トラウマです。(参照)
と言うことで、50ccのバイクには普通に乗ることはできるとは言うものの、
普段からは乗りなれていない事もあって、バイクの練習をすることにしました。
バイクを貸してくれたのは 同じ事務所の鎌森さん(鎌ちゃん)。
映画村の仕事が終わった後、撮影所内を 走り回っては 停車、そしてまた発進を 何度も繰り返しました。
最初の内は「なんだか ぎこちないよ」と鎌ちゃん。うむ、確かに・・。
何度か繰り返す内になんとか 乗り降りになれてきたようです。
鎌ちゃん、バイクを貸してくれて、練習につき合ってくれてありがとう。
さ、いよいよ、撮影日。
バイクはレンタルビデオ店の配達でおなじみの三輪タイプのものでした。
初めて乗ります。ということで、緊張感、増量。
しかし、実際に乗ってみると さほど二輪のスクーターと感覚が違わずほっとしました。
それにしても、三輪タイプのスクーターって ハンドルのところに、
「パーキング」のためのレバー
(自動車で言うところの「サイドブレーキ」)があるんですね。知らなんだ。
撮影するシーンはというと、私の走り去るバイクの後ろを、
森本亮治さんと加藤たか子さんが自転車に乗って追いかけてきます。
街中での撮影は大変です。
一般の方の通行も多いため、できるだけ早く撮影を切り上げたいと スタッフもピリピリしています。
リハーサルなしの、いきなり本番。「よ〜い、スタート!」
私はバイクを走らせ、交差点で右見て左見て スピード上げてカメラの横を通過。
でも、「NG」です。なんで・・?
追いかけて来る自転車に追い付かれてしまいました。
「交差点は映ってないから、交差点はないつもりで まっすぐ走って来て!
さっき、言ったじゃないですか。」と監督。す・び・ば・せ・ん・・。
そんなこんながあり、次の本番は「OK」。でも、きっと 放送を見ると、私の顔はこわばっているんだろうなぁ。
次はレストランに配達に来た時のシーン。
ここでは、細か〜いミスが・・。でも、「OK」になったから、カメラには映っていないんだろう・・。
次の日は、実際の「輸入食品店」をお借りしての店内でのシーンの撮影です。
私が 森本さんと加藤さんにいろいろと説明をしながら歩いているシーンです。
何度も テストを繰り返す度に 加藤さんからいろんなアイディアが出てきて、
どんどん面白いシーンになっていきます。そして、芝居も固まって、さぁ、いよいよ本番です。
カチンコが鳴って、私たちが歩きだし セリフをしゃべります。ところが、またもや「NG」。
私がお二人に話ながら先頭を歩いているんですが、
どうやら、私の歩くスピードがテストの時より速くなったようです。
「すみませんでした!」と私。
そうすると、その後、「私のせいです。ごめんなさい!」と加藤さんの優しいお言葉。
でも、ほんと私の「NG」なんですよ。ありがとう、加藤さん。
なんとか、そのシーンの撮影も終了。
どんな面白いシーンになっているかは、放送を見てのお楽しみということで・・。
(06/15/2006)
・01/25 「バルトの楽園(がくえん) その4」
撮影は、後数日に福島に移動しての撮影数日間を含めて、後わずかを残すのみとなりました。
私は この作品には、作品中で日本語をしゃべるドイツの役者さんへ
日本語の指導をする事と、
「官軍指揮官」の役として出演する事で係わりました。
そして、それらの仕事も、本日のオリバーさんへの日本語指導をもって終了しました。
今日は オリバーさんが日本語をしゃべるシーンの本番。
実は一昨日に、12月に徳島で会って以来 久しぶりにオリバーさんに会って
少し日本語の練習をしましたが、その時は既にもうほとんど完璧でした。
私は ほとんどアドバイスすることはありませんでした。
きっと彼は、最初に私が彼と会って日本語指導をした10月半ばからずっと、
時間があれば 日本語の練習をされていたのでしょう。
今日の撮影も 何事も問題はなく終了しました。
彼が日本語をしゃべるカットの撮影がすべて終了した時、
「やっと、終わった〜!」という思いと同時に 言葉にできない寂しさが私に訪れました。
彼と別れる時、
「Thank you very much for long time! See you, AGAIN! ダンケ シェーン!」
という言葉と共に私は握手をしましたが、その時 私は、より一層の寂しさに襲われました。
オリバーさんが、はっきりとは 聞き取れなかったのですが、
「人は誰かと 人生の中で 2度会う。」らしき言葉を最後に 私に言ってくれました。
情けないことに、聞き取れたのは 「... meet you twice in the life ...」だけ。
きっと 海外ではよく使われているような感じのフレーズでした。
「お別れする最後の最後に、何度も何度もそのフレーズを聞き直すことで、
彼をあまり引き留めては悪いな。」と思った私は、上記のように意味を想像しましたが、
これまた情けない事に とっさに英語が出て来ないので 笑顔で返事をするしかありませんでした。
(どなたか、ちゃんとしたフレーズ全体を御存じの方がいらっしゃったら、教えてください。)
またいつの日か 彼らと一緒に仕事をする機会があるのでしょうか。
そうある事を願います。
10月初旬に この作品に係わり始めてから 本当に長い約3ヶ月半でした。
ブルーノ・ガンツさん、オリバー・ブーツさん、コスティア・ウルマンさん、
ヘンリー・アーノルトさん、マルティン・ハルムさん、セバスチャン・リューガーさん、
ハンス・ヴィッテさん、
この作品で御世話になりましたみなさん、本当にありがとうございました。
(01/25/2006)